【GPとは?】NHSの基本やGPへの登録/診察予約方法までイギリスの医療システムを徹底解説!日本との違いも
このブログでは、これからイギリスで生活を始めるあなたが安心して新生活をスタートできるよう、イギリスの医療システム「NHS」やGP(家庭医)についてわかりやすくご紹介します。医療費無料のメリットだけでなく、予約の取りにくさなどの課題もあるものの、GPや緊急医療、民間保険までしっかり理解すれば不安を解消できるはず。
イギリスの医療システム「NHS」って?日本との違いは?
NHS(National Health Service)とは
イギリスでは、NHSという公的医療システムが全土で運営されています。税金によって支えられ、基本的な診療や治療が無料で受けられるという大きなメリットがあります。ただし、日本の医療システムと以下のような違いがあるため、注意が必要です。
日本 | イギリス | |
医療費 | 保険適用で3割負担 | 診察・治療は無料、薬は定額 |
医療機関へのアクセス | 好きな病院・科を選べる | GPを通じて紹介が必要 |
予約のしやすさ | 比較的スムーズ | 待ち時間が長い場合がある |
NHSを活用する上で必須なのが、お住まいの地域の「GP(General Practitioner)」に登録することです!
GP(General Practitioner)とは?どんな役割?
GPは、日本でいう「かかりつけ医」に相当する家庭医的存在で、NHSの医療サービスを受ける窓口になります。基本的な健康相談や診療、検査だけでなく、専門医への紹介状が必要な場合にも重要な役割を果たします。
GPで対応可能なこと
- 風邪やインフルエンザなどの軽い症状の診察
- 持病や慢性疾患の管理
- 健康診断やワクチン接種
- 専門医や検査機関への紹介
GPの登録が必要な理由
GPに登録していないと、NHSを通じた医療サービスを受けることができません。急な病気や怪我でも、GPを通じて医療を受ける仕組みになっています。
GPに登録するには?必要条件と手続き方法
登録の条件
- イギリスに住所があること
短期旅行者や観光ビザでは登録不可です。学生ビザやワークビザ、結婚ビザなどで長期滞在する場合に限られます。 - NHSの対象であること
ビザ申請時に支払うIHS(Immigration Health Surcharge)により、NHSの利用資格が与えられます。
必要書類
- パスポート
- 住所証明書(銀行ステートメントや家賃契約書など)
- 滞在ビザまたはBRPカード
登録手順
郵便番号を入力すると、近くのGPクリニックがリストアップされます。口コミも参考にして選びましょう。
登録用紙をその場で記入するか、オンライン登録フォームを提出します。
登録がオンラインで解決するGPと、オフラインでクリニックに登録用紙を提出しにいかなければいけないGPとあります!
登録が完了すると、NHS番号が発行されます。この番号があれば、診察予約や薬の処方がスムーズになります。
GPの予約方法と注意点
GPへの登録が完了したら、次は予約の取り方を確認しましょう。
予約の方法
GPによっては①〜③まで全て受け付けているところと、特定の予約方法(電話かオンライン)しか受け付けていないところもあります。自分のGPのウェブサイトで予約方法を確認しましょう!
- 電話予約
GPクリニックに直接電話をして、名前・生年月日・症状を伝えます。 - オンライン予約
自分のGPのウェブサイトからオンラインフォームを提出して予約します。 - 当日予約(Walk-in Appointment)
空き枠があれば当日診察を受けられる場合も。ただし、待ち時間が長くなることを覚悟しましょう。
私のGPでは、毎朝8時にその日の診察予約フォームがオンラインでオープンします。フォームを送信すると、病院から電話がかかってきて、その日診察に行く時間を相談して決める流れです。ただし、その日の診察枠がいっぱいになるとフォームが自動的に閉じてしまうので、送信できなかった場合は次の日に再チャレンジする必要があります。
注意点
時期によっては、診察までの待ち時間が長くなることがあります。急ぎの場合は「緊急性がある」と伝えると当日診察が可能になるケースも。また、診察時は症状を簡潔に説明できる英語フレーズを用意しておくとスムーズ。
GPのメリット・デメリット
- 診察が無料
- 健康状態を一貫して管理してもらえる
- 紹介状を通じて専門医へのアクセスが可能
- 予約の取りにくさ(特に冬のピークシーズン)
- ある程度のレベルの英語スキルが必要
- 症状が軽いと判断されると予約が後回しになることも
民間医療サービスも視野に入れよう
NHSだけでは不安に思う場合は、民間医療を活用するのも一つの手。実際、多くの人々がNHSと民間医療サービスを併用しています。
BupaやAXA Health
イギリスで多くの人々が会社の福利厚生で加入している、民間医療保険サービス。予約がスムーズで、スピーディーに専門医の診察を受けることができます。また即日のオンライン診察にも対応しているので、なかなか病院に行く時間がない人にも便利。
会社が加入している医療保険のプランによって、会社が負担してくれる範囲が異なることがあります。どこまでカバーされるのか、事前にしっかり確認しておくと安心です!
日本の海外旅行保険
留学生やワーキングホリデーの方は、日本の保険会社が提供する「海外旅行保険」を検討しましょう。日本語対応の医療サポートが受けられることも多く、特に初めての海外生活では心強い存在。
私自身留学中にコロナにかかった際、日本人専用の病院でスムーズに診察を受けることができ、とても助かりました!
緊急時の対応方法
命に関わる場合:999(緊急通報)
大けがや発作などの緊急時には、迷わず999に電話を!救急車が迅速に手配されます。
緊急でない場合:111(医療相談)
24時間対応のNHS非緊急相談サービスです。症状を説明すると、最適な医療機関や対応策を教えてもらえます。
A&E(Accident & Emergency)
病院の緊急外来を利用することも可能。ただし、軽症の場合は待ち時間が数時間に及ぶこともあります。
まとめ
イギリスでは、NHSという医療システムがある一方で、待ち時間や言語の壁といった課題もあります。GPを登録し、民間医療や海外保険も活用しながら、イギリスでの新生活を安心して楽しみましょう!