【イギリス物価ガイド】ロンドンの物価はどれほど高い?滞在費や生活費にかかるお金の目安と節約術を在英者が徹底解説
とにかく物価が高い街として有名なロンドン。最近の円安もあって、「どれくらいお金がかかるんだろう?」と心配している方も多いのではないでしょうか?この記事では、ロンドンでの旅行や生活に必要な費用について、詳しくご紹介。節約のヒントもたっぷりお届けするので、ぜひ最後までご覧ください!
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ロンドンの物価が高い理由とは?
ロンドンの物価の高さは、消費者物価指数(CPI)からも明らか。CPIは生活必需品やサービスの価格を示す指標で、ロンドンのCPIは東京と比べて約70%高いと言われています。これは家賃や外食費、公共交通費などの基本的な生活コストの影響が大きいです。こんなに物価が高い背景には、以下の要因が挙げられます。
世界有数の大都市
ロンドンは、経済、文化、観光の中心地であり、多くの人々が「住みたい」「訪れたい」と思う街。こうした高い需要は、特に住宅市場や飲食業界に大きな影響を及ぼします。
例えば、ロンドンの住宅市場は世界の富裕層にも注目されており、投資目的での不動産購入が家賃の高騰を引き起こしています。その結果、中心部(Zone 1)では1ベッドルームのアパートでも月額家賃が平均2,000ポンド(約40万円)を超えることが当たり前。また、観光客の多さが飲食店の価格設定にも影響を与え、手頃なカフェやレストランでも日本の約2倍の価格帯が一般的です。
輸入コストの影響
イギリスは地理的な特性から、食品や日用品の多くを海外から輸入しています。例えば、スーパーマーケットで売られている野菜や果物の多くは、ヨーロッパ大陸やアフリカから輸入されており、輸送費や関税がそのまま商品価格に反映されています。
さらに、EU離脱後の影響で関税や手続きコストが増加したため、商品価格は上昇する傾向にあります…
ポンドの強さ
ポンドは、歴史的に強い通貨の一つであり、日本円と比較してその価値が高いことが、日本人旅行者や移住者にとって割高感を生む一因。2025年1月現在、1ポンドは約195円に相当し、この為替レートの影響で、ロンドンでの生活費は円換算するとさらに高く感じられます。
例えば日本で1,000円程度で楽しめるランチが、ロンドンでは約20ポンド(日本円に換算すると約4,000円)になることも多く、円換算で実質4倍かかることになります。
日本とロンドンの物価を比較!
具体的にどれくらい差があるのか、日本とロンドンの物価を身近なものを例に比較してみましょう。
東京 | ロンドン | |
コーヒー1杯 | 300〜400円 | 600円〜800円(3ポンド〜4ポンド) |
ビックマック | 480円 | 975円(5ポンド) |
リーズナブルな外食(1人分) | 1200円 | 3900円(20ポンド) |
交通費(地下鉄1本) | 300円 | 650円(3.5ポンド) |
こうして見ると、日常的な費用が全体的に高いことがわかりますね..!
【旅行編】2泊3日のロンドン旅行、いくらかかる?
ここでは2泊3日の短期ロンドン旅行を想定して、必要な予算の内訳を詳しくご紹介します。もちろん、何にお金を節約し、何に重点を置くかで大きく変動しますが、あくまで平均的な予算感を目安としてご覧ください。
航空機代
- 費用目安: 約10万円~30万円(エコノミークラス)
格安航空や乗り継ぎ便を利用すると、閑散期には10万円前後で抑えることも可能です。例えば、海外の格安航空会社や、乗り継ぎ便を利用すると、航空券をお得にGETできます。
一方、JALやANAなどのフルサービス航空会社を利用する場合、航空券代はかなり高くなり、20万円は最低ライン。特に繁忙期(夏休み、年末年始など)や直行便を選ぶと、30万円~40万円もしくはそれ以上かかることも。
宿泊費
ロンドンの宿泊費はシーズンにもよりますが、宿泊施設のタイプによってかなり予算調整が可能。
- ホテル: 中心部の3つ星ホテルで1泊£150〜£200(約30,000円〜40,000円)程度。4つ星以上になるとさらに高くなります。
- Airbnbやホステル: 1泊£70〜£120(約14,000円〜24,000円)程度で宿泊可能。中心部を外れるほどお得な物件が見つかります。
食費
1日の食費は、どのような食事を選ぶかで大きく変わります。
- 朝食: カフェでの軽食なら£5〜£10(約900円〜1,800円)。ホテルの朝食込みプランを選ぶと節約に。
- ランチ: パブでのフィッシュ&チップスやサンドイッチが£10〜£15(約1,800円〜2,700円)。
- 夕食: カジュアルなレストランでも£30ほど(約6,000円)。高級店の場合は£100近くかかることも。
First Tableというサイトを使うと、ディナーやランチを半額で楽しむことができます!詳しくはこちらのブログで解説しているので是非チェックしてみてください
交通費
ロンドン市内の移動は公共交通機関が便利。地下鉄やバスにはコンタクトレスカードやOysterカードを使いましょう。
- ヒースロー空港〜市内: 地下鉄(Piccadilly Line)で片道£5.60〜£6.70(約1,000円〜1,200円)。ヒースローエクスプレスを利用すると£25(約4,500円)前後。
- 市内移動: Zone 1〜2の1日移動はキャップ(上限)が£8.10(約1,450円)に設定されているので、どれだけ移動しても、それ以上請求されません。3日間の観光で£50程度を見込んでおくとよいでしょう。
- 観光バス: ツアーバスを利用する場合は1日£30〜£40(約5,400円〜7,200円)くらいが相場。
娯楽
- 観光名所: 大英博物館やナショナルギャラリーなどの、ロンドンの多くの美術館や博物館は無料。一方で、ロンドン・アイやタワーブリッジの展望台などは£20〜£30(約3,600円〜5,400円)。
- ナイトアクティビティ: ミュージカルのチケットは£40〜£150(約8,000円〜30,000円)程度。早くチケットを取るとお得に購入できます。
【生活編】1ヶ月の生活費はどれくらい?
ここからはこれからロンドンで生活を始める人のために、実際にかかる1ヶ月の生活費をシミュレーションしてみましょう。エリアやライフスタイルによって大きく変わりますが、あくまで平均的な費用をご紹介していきます。
家賃
ロンドンでの家賃は住むエリアや物件の種類によって大きく異なります。フラットシェアが一番安い住み方。一人暮らし用のワンルームのStudio Roomの場合、中心部の場合30万円(£1,500)は最低ラインと言えるでしょう。
- フラットシェア: 14万円~24万円(£700~£1,200)
- Studio Room: 22万円~32万円(£1,100~£1,600)
食費
食費もライフスタイルによって差が出ます。自炊をメインにすると、月々の食費は3万円~5万円(£150~£250)程度が目安です。外食やデリバリーが多くなると、費用がかさむため、月に8万円(£400以上)程度になることも。
- 自炊メイン: 3万円~5万円(£150~£250)
- 外食/デリバリー多め: 約8万円(£400以上)
交通費
ロンドンの交通費はゾーンシステムに基づいており、住むエリアによって定期券の料金が変わります。ロンドンは公共交通機関が発達しているため、定期券を利用することで交通費を抑えることができます!
- Zone 1-2の月間定期券: 約25,000円(£131)
その他
- 娯楽費: 2万円~4万円(£100〜200)
外出や映画、イベント参加など、楽しみ方によって娯楽費は変動します。
- 携帯代: 約5,000円(£25)
通信費もプランによって差が出ますが、安価なプランであれば月5,000円程度で済ませることができます。
フラットシェアを選び、生活費をギリギリまで削っても、最低で22万円弱は月々必要になります(1ポンド=195円で計算)。
ロンドンでお金をセーブする5つのコツ
無料のアクティビティを楽しむ
大英博物館、テート・モダン、V&Aなど、ロンドンのミュージアムはほとんどが無料!「これ本当に無料でいいの?」と思ってしまうくらいロンドンの美術館や博物館は圧巻。
オイスターカードで交通費を節約
地下鉄やバスの上限額を活用すれば、交通費を抑えられます。頻繁に地下鉄を利用するなら、1週間や1ヶ月のトラベルカードがお得。
また、留学生なら「学生用Rail Card」を購入し、オイスターカードと駅で連携させることで、オフピーク運賃が33%オフになりお得です!
とにかく自炊!
ロンドンで頻繁に外食をしていると、お金が飛ぶように消えていきます。ロンドンで生活を始める人は、とにかく自炊に力を入れてみましょう。
自炊や海外生活に慣れていない場合、イギリススーパーで買い揃えられるものだけで自炊をこなすのはハードルが高いかもしれません。そのため、日本の調味料などを揃えて、日本で慣れ親しんだ味を作るのもおすすめ。
アジアもしくは日本食専門のスーパーで売られている日本の調味料は決して安くはありませんが、初期投資として最初に買い揃えて(もしくは日本から持ってきておいて)、慣れ親しんだ味をロンドンで再現してみてください。
イギリスで安い食材
- パスタ イギリスではパスタが非常に安いです。特にスーパーマーケットのプライベートブランド商品(例えば、TescoやSainsbury’sのOwn Brand)は、日本より手軽な価格でゲットできることもあるほど。
- 鶏肉: イギリスの鶏肉は比較的安価で、特にまとめ買いをすると割安になります。例えば、鶏胸肉や鶏もも肉などは、日本と比べて安く手に入れることができます。
- フルーツ: 季節に応じてイギリスではフルーツが安く手に入ります。特にりんご、バナナ、オレンジなどは価格が安定していて、スーパーで大袋で購入するとさらにお得。夏場にはベリー類がとても安く手に入ります。
- 野菜: ジャガイモやニンジン、キャベツ、玉ねぎなどの基本的な野菜も非常に安くで購入できます。特にキャベツや玉ねぎは、大袋で買うとかなりお得です。
- 豆類(レンズ豆、ひよこ豆など): イギリスでは豆類が手ごろな価格で購入でき、安く栄養価の高い料理を作るのに便利です。
Meal Dealを活用
イギリスのスーパーでよく見かける「Meal Deal(ミールディール)」は、ランチにぴったり!3~4ポンドで、メイン(サンドイッチやサラダなど)+サイド(スナックやフルーツなど)+ドリンクをセットで購入できます。個別に買うと倍近くすることもあるので、コスパ抜群。
日本のコンビニやスーパーの美味しいサンドイッチに慣れていると、イギリスのサンドイッチはお世辞にも美味しいとは言えません…😅 旅行で訪れる方はぜひ美味しいベーカリーにも足を運んでみてくださいね!
ルームシェアで家賃を抑える
Zone 3以降の、少し中心部から離れたエリアでフラットシェアを選ぶと、家賃をかなり節約できます。ただし、フラットシェアにはいくつか注意点もあるので、部屋探しのコツを知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください👇
まとめ
いかがでしたか?ロンドンは確かに物価が高い街ですが、計画を立てて節約術を活用すれば、予算内で十分に充実した時間を過ごすことができます。この記事を参考に、旅行や移住の準備を楽しんでくださいね!